産後ピラティスで骨盤・お腹・心を整える|論文でわかる効果と活用法

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産後の体が戻らない…骨盤がぐらつく感じがする…私だけ?

こんなお悩みはありませんか?この記事では、産後に起こる体と心の変化や、ピラティスによる具体的な改善方法を、医学的なデータや実践しやすい方法とともに紹介します。

\監修者/
髙木裕矢

髙木裕矢

PILATES YOGA &a 統括マネージャー。スポーツチームの専属メディカルトレーナーとしてキャリアをスタート。PHI Pilates、柔道整復師(国家資格)、NASM-PES(全米スポーツ医学協会パフォーマンス向上スペシャリスト)の資格を保有し、現在は&aにて年間1800セッション以上のレッスンを担当。プロスポーツ選手やインストラクターからも定評のあるトレーナー。

産後の体に起きる変化とは?

骨盤まわりのゆがみと開き

妊娠と出産によって骨盤は大きく開き、ホルモンの作用で関節や靭帯も緩みやすくなります。この骨盤の開きやゆがみが戻らないまま生活を続けると、腰痛や股関節の痛み、反り腰などの不調につながることも。特に抱っこや育児姿勢によって、左右どちらかに偏った負荷がかかることで、さらに骨盤の歪みが助長されやすくなります。

よくある不調 骨盤のゆがみとの関係
腰痛・股関節痛 不安定な骨盤が周辺の筋肉に負担をかける
反り腰・姿勢の崩れ 骨盤の前傾・後傾が姿勢に影響
ぽっこりお腹 骨盤の広がりで内臓が下がる

腹筋・体幹の機能低下

妊娠中にお腹が大きくなることで、腹直筋や体幹まわりの筋肉が引き伸ばされた状態になります。産後すぐは筋力が戻りきらず、腹筋がうまく使えなかったり、身体を支える力が弱くなっていることも多く見られます。その結果、姿勢が崩れたり、少しの動作でも腰に負担を感じやすくなるなど、育児に影響を及ぼすケースも少なくありません。

ホルモン変動とメンタル不調

産後はホルモンの急激な変化により、心のバランスも崩れやすくなります。慣れない育児、睡眠不足、身体の不調などが重なることで、気分の落ち込みやイライラ、不安感を抱くママも多く、なかには「何もやる気が起きない」「涙が止まらない」といった症状が出ることもあります。そうした変化はごく自然なものですが、無理に我慢せず、心と体を一緒に整えていく視点が大切です。

身体の機能を根本から改善するには、まず産後の体に起きている変化を正しく理解することが第一歩です。ピラティスは、このような変化に対して安全かつ効果的にアプローチできる手段として注目されています。

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その違和感、見逃さないで

  • 骨盤のゆがみや開き
  • 体幹のぐらつきや筋力低下
  • 気分の波や不安定な情緒

ピラティスが選ばれる理由

骨盤と姿勢の改善

ピラティスは、身体の深層部にあるインナーマッスルを丁寧に鍛えることで、骨盤の位置を正しく整えることができます。産後に乱れがちな骨盤の傾きや左右差を整えることで、体幹の安定性が高まり、立ち姿や座り姿も自然と美しく変化していきます。整骨院やマッサージのような一時的な対処ではなく、自らの筋力と意識で整えるという点が、ピラティスの大きな魅力です。

肩こり・腰痛の軽減

産後の育児で抱っこや授乳が続くと、肩や腰にかかる負担は増大します。ピラティスでは、肩甲骨の動きや背骨の柔軟性を高める動きを取り入れるため、筋肉の緊張がほぐれ、血流も改善されやすいというメリットがあります。また、左右差やクセに気づくことで、日常動作の精度も高まり、慢性的な痛みの予防にもつながります。

ぽっこりお腹の根本ケア

お腹まわりのゆるみやぽっこり感は、体重や食事だけが原因ではなく、体幹の筋肉(特に腹横筋・骨盤底筋)が正しく使えていないことが関係しています。ピラティスでは、これらの筋肉を呼吸と連動させてトレーニングするため、内側から引き締まったお腹を目指すことが可能です。
「何をしてもお腹がへこまない…」と感じている方は、姿勢や体幹から見直す方法をこちらの記事で詳しく解説しています。

呼吸と自律神経の安定

ピラティスでは胸式呼吸(肋骨を広げるような呼吸)を中心に行いながら、ゆっくりとした動作で体を動かします。このリズムと集中によって副交感神経が優位になり、心身のリラックス状態が作りやすくなるのが特長です。特に、産後のストレスや睡眠不足による自律神経の乱れに悩む方には、継続することで「深く眠れるようになった」「気持ちが落ち着いた」といった実感の声も多く寄せられています。

医学的にみたピラティスの効果

腹直筋・ウエスト・体幹への効果

ピラティスが産後の身体にどれだけ効果的かは、医学的なデータでも示されています。特に、産後女性の多くが抱える「腹直筋離開」や「体幹の不安定さ」に対して、有意な改善が見られることがわかっています。

ピラティスは産後の腹直筋離開を縮小し、腹部筋の厚みとウエスト周囲径を改善すると報告されています。8週間にわたりピラティスを継続したグループでは、非運動群に比べて腹直筋の距離が明らかに縮まり、ウエストが平均2.5cm減少、筋持久力も20〜30%向上したという結果が出ています。
参考論文: Lee N, et al., “Effects of Pilates on inter-recti distance…” (2023)
論文はこちら

これにより、単に見た目が引き締まるだけでなく、体幹の安定性や腰への負担軽減にもつながるといえます。呼吸と連動させた動作で腹横筋を活性化させるピラティスは、腹部の深層筋を効率よく目覚めさせ、産後の回復をサポートします。

産後うつ・ストレス・睡眠の質の改善

産後はホルモンバランスの変化や慣れない育児で、心の不調を感じるママも少なくありません。こうしたメンタル面のケアにも、ピラティスが効果を示しているという報告があります。

ピラティスを16週間実施した女性のグループでは、産後うつの発症率が有意に低下したことが確認されました。この研究では、呼吸・軽い運動・集中を組み合わせることで、脳内のセロトニン分泌が促進され、自律神経の安定にも寄与したとされています。
参考論文: Hwang DJ, et al., “Contactless exercise intervention in prenatal and postnatal period…” (2024)
論文はこちら

さらに、実践した人の約70%が「睡眠の質が上がった」「気持ちが落ち着いた」と回答。ピラティスは身体と心の両方に作用するセルフケアとして、産後の心身のリハビリに非常に適した手段といえるでしょう。

悩み別|ピラティス活用法

尿もれ・骨盤底筋の衰えに

産後、くしゃみやジャンプなどの動作で尿もれが起こるのは、骨盤底筋の筋力が弱まっているサインです。出産によって引き伸ばされ、ダメージを受けた筋肉は、自然回復だけでは機能が戻りにくく、意識して鍛えることが不可欠です。

ピラティスでは、骨盤底筋を直接使う呼吸法と連動したエクササイズが豊富にあり、インナーの感覚を目覚めさせながら機能を高めることができます。

ピラティスによる骨盤底筋トレーニングは、産後の尿失禁を予防・改善する効果があると報告されています。研究では、ピラティスを取り入れたグループの方が、通常ケアのみのグループよりも、尿もれの頻度が有意に減少しました。
参考論文: Buran G, et al., “The effect of pregnancy pilates-assisted childbirth preparation training…” (2024)
論文はこちら

反り腰・腰の張りに

「立っていると腰が反って痛い」「お腹が前に出ているように感じる」そんな症状の多くは、骨盤の前傾と腹部の筋力低下による反り腰の可能性があります。特に産後は骨盤が不安定な状態になっているため、反り腰姿勢になりやすく、腰痛の原因にもなります。

ピラティスでは、骨盤をニュートラルな位置に戻し、腹筋群とお尻まわりの筋肉をバランスよく整える動きを繰り返すことで、反り腰の根本改善が期待できます。

反り腰を放置せず、正しい姿勢と動作から整えたい方は、以下の記事で詳しく対策を解説しています。

肩・背中の疲れやすさに

授乳や抱っこなど前傾姿勢が続くことで、首・肩・背中に疲労が蓄積しやすくなります。肩甲骨が動かずに固まり、背中の筋肉が常に緊張している状態が続くと、慢性的なコリや痛みに繋がります。

ピラティスの動きは肩甲骨と背骨を柔軟に動かすものが多く、姿勢を支える背筋と、肩の可動域を整えるのに最適です。身体のクセに合わせた運動を継続することで、育児中でも疲れにくい身体をつくっていけます。

自宅で整えるピラティス習慣

やってみたいと思った今が、はじめどき

スタジオに通う時間が取れなかったり、まずは自分のペースで試してみたいという方も多いはず。そんなときは、自宅で動画を見ながら動いてみることからスタートしてみましょう。最近は、正しいフォームや解説が丁寧な動画も増えてきており、信頼できるトレーナーのレッスンを自宅で体験できる環境が整っています。

おすすめの骨盤ケア動画

はじめての方にもわかりやすく、骨盤を整える基本の動きを丁寧に紹介している動画です。1日10分程度からでも取り入れられるので、隙間時間の運動習慣づくりにも役立ちます。

▶【はじめてのピラティスレッスン】骨盤を整える

快適に続けるためのポイント

動画を観ながら動く際は、滑りにくいマットやスペースの確保、体のラインがわかりやすいウェアなどを用意すると、より集中しやすくなります。呼吸や動きのリズムを大切にしながら、無理のない範囲で続けることが長続きのコツです。

ひとりで不安なときは

「この動き合ってる?」「どこに効いてるか分からない」そんな不安を感じたら、無理せずプロに相談するのもひとつの手です。ピラティスは“自己流”では効果を感じにくい場合もあるため、最初だけでもチェックを受けることで、後の変化がぐっとスムーズになります。

産後ピラティスならPILATES YOGA &a(アンドエー)がおすすめ

ここまで読んで、「自分の体、ちゃんと整えたい」「でも何から始めればいいか不安」と感じた方も多いのではないでしょうか?ピラティスは、続けることで身体も心も変わっていく運動です。だからこそ、信頼できる環境でスタートすることが、その後の変化や継続のしやすさに大きく影響します。

PILATES YOGA &a(アンドエー)が選ばれる理由

洗練されたスタジオ空間 – 自然光が差し込む開放的な空間に、音や香りまで細部まで拘った心地よい環境。リラックスしながらピラティスに集中できる環境を提供。
本質を追求したピラティス医療系国家資格を持つインストラクターが在籍し、一人ひとりに合わせた専門性の高い指導を提供。
ピラティスのプロフェッショナルが学ぶスタジオ – ピラティスインストラクターが技術向上のために学びに訪れる、質の高いピラティス専門スタジオ。ピラティスの専門家はもちろん、アスリートもパフォーマンス向上に訪れる。

まずは体験レッスンへ

「自分に合っているか不安」「続けられるか分からない」という方は、まずは体験レッスンで一歩踏み出してみませんか?産後の身体にやさしく寄り添いながら、あなたの「こうなりたい」に向けて丁寧にサポートします。ピラティスが初めてでも大丈夫。一度のレッスンで、きっと身体と心に変化を感じられるはずです。

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PILATES YOGA &a(アンドエー)

PILATES YOGA &a(アンドエー)には、理学療法士、柔道整復師、鍼灸師、指圧マッサージ師など医療系国家資格保持者が多数在籍。
ヨガインストラクターや出産経験のあるスタッフなど多種多様な視点から的確な評価と指導で痛みや不調の改善に特化したピラティスパーソナルレッスンを提供しています。姿勢改善やスタイル改善はもちろん、痛みや不調を抱える方、プロ野球選手など、初心者からプロのアスリートまでお越しいただいております。
お悩みがございましたらお気軽にご相談くださいませ。

PILATES YOGA &a

\ 書籍出版 /

書籍「はじめてのピラティスレッスン」
PILATES YOGA &a(アンドエー)が監修した書籍が発売されました。
6つの骨格に着目し(胸郭・肩甲骨・肩関節・骨盤・股関節・膝下、足部)それぞれを3ステップで整えていくプログラムです。
全国の書店、Amazon、当スタジオにて発売しておりますので、ぜひお手に取ってご確認ください。


© 2025 PILATES YOGA &a. All rights reserved.

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