【ピラティスで下腹部を引き締め】ぽっこり解消の鍵は呼吸と姿勢|専門家が教える根本改善法

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下腹部だけなかなかへこまない…姿勢も悪い気がする…産後やデスクワークでますます気になる…

こんなお悩みはありませんか?この記事では、下腹部がへこまない原因と仕組みや、ピラティスで下腹を引き締める方法継続で得られる効果を紹介します。

\監修者/
髙木裕矢

髙木裕矢

PILATES YOGA &a 統括マネージャー。スポーツチームの専属メディカルトレーナーとしてキャリアをスタート。PHI Pilates、柔道整復師(国家資格)、NASM-PES(全米スポーツ医学協会パフォーマンス向上スペシャリスト)の資格を保有し、現在は&aにて年間1800セッション以上のレッスンを担当。プロスポーツ選手やインストラクターからも定評のあるトレーナー。

なぜ下腹部はへこまない?

腹圧が抜ける生活習慣

長時間の座位や浅い呼吸は、腹圧を保つ力を弱めます。例えば、在宅勤務で座りっぱなしの人は立ち上がるときに下腹が前に出る癖がつきやすくなります。まずは日常動作の中で呼吸と姿勢を意識することが大切です。

知らないうちの肋骨フレア

肋骨フレアとは、肋骨が前に開いたまま固定される状態です。壁に背中と骨盤をつけたとき、みぞおちが浮くなら要注意。横隔膜と腹横筋が協働しにくくなり、下腹が緩みやすくなります。

骨盤底筋と姿勢の崩れ

骨盤の傾きが強いと、骨盤底筋や多裂筋が十分に働かず、体幹の安定性が低下します。産後は骨盤底の支持性が低下しやすく、デスクワークでは背中の丸まりが習慣化するため、下腹の突出を助長します。

原因 よくある兆候 改善の入口
腹圧の低下 立つと下腹が突き出る 横隔膜を使った呼吸練習
肋骨フレア みぞおちが前に浮く 吐く呼吸で肋骨を締める
骨盤底筋の機能低下 咳やくしゃみでお腹が抜ける 骨盤底筋の穏やかな収縮練習

このように「脂肪」だけでなく「腹圧・肋骨・骨盤底筋」といった体の機能も下腹の見た目に影響します。実際、厚生労働省も生活習慣と内臓脂肪の増加が腹囲拡大につながると指摘しており、生活習慣の改善と体幹の再学習が重要だといえます。

内臓脂肪の増加は、食習慣や身体活動量の低下と関連し、腹囲の拡大につながるとされます。見た目の下腹の変化には脂肪だけでなく、姿勢や体幹の働きも関係します。

参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「メタボリックシンドローム改善のための基本戦略」 詳細はこちら

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下腹を変える第一歩は「原因を知ること」

  • 普段の呼吸や姿勢のクセを見直す
  • セルフチェックで肋骨や骨盤の状態を確認する
  • 小さな改善から積み重ねていくことで見た目も変化していく

下腹がへこまない原因をさらに詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせてご覧ください。

自分の下腹タイプを知ろう

鏡でできるセルフ診断

下腹の出方は人によって異なります。まずは鏡の前に自然に立ち、お腹の形を観察しましょう。

タイプ 特徴 考えられる要因
腹圧不足型 お腹全体が前に突き出る 横隔膜と腹横筋の機能低下
骨盤底筋弱化型 下腹だけがぽこんと出る 骨盤底筋の支持力低下、産後に多い
肋骨フレア型 肋骨の開きと一緒にお腹が前に広がる 胸を張りすぎる姿勢、反り腰

呼吸パターンをチェック

呼吸の仕方でも下腹の出方は変わります。仰向けに寝て胸とお腹に手を置き、呼吸の動きを感じてみましょう。

呼吸タイプ 特徴 影響
胸式呼吸型 胸だけが大きく上下する 腹横筋が働きにくく腹圧不足に
腹部過膨張型 お腹が大きく膨らみ腰が反る 腹圧が前に逃げ、下腹ぽっこり
横隔膜型 肋骨が横に広がる 体幹が安定し下腹が引き締まりやすい

姿勢タイプ別の特徴

普段の姿勢の違いも下腹の形に直結します。

姿勢タイプ 特徴 下腹への影響
猫背型 背中が丸まり肩が前に出る 腹筋が働かず内臓が下がる
反り腰型 腰が反り骨盤が前傾 下腹が前に押し出される
ニュートラル 耳・肩・腰・くるぶしが一直線 腹圧が安定しやすい

ライフスタイル別の傾向

日常の生活習慣も下腹の形に影響します。代表的な傾向をまとめました。

ライフスタイル 傾向 特徴
産後 骨盤底筋・腹直筋の弱化 抱っこや授乳姿勢で腹圧が抜けやすい
デスクワーク 股関節と腰回りの硬さ 長時間の座位で下腹が前に突出しやすい
運動不足 体幹筋の低下 普段の活動量が少なく腹圧が弱い
ストレス過多 胸式呼吸の習慣化 交感神経優位で呼吸が浅くなり下腹が膨らむ
加齢 筋力・代謝の低下 下腹がたるみやすく戻りにくい

このセルフチェックで「自分の傾向が分かった」と感じても、体のクセは自己判断だけでは限界があります。正しく把握したい方は、専門家の評価を受けることをおすすめします。

ピラティスが下腹に効く仕組み

腹横筋を呼吸で鍛える

ピラティスは「呼吸と動きを連動させる」ことが大きな特徴です。特に横隔膜と連動する腹横筋は天然のコルセットと呼ばれ、下腹を内側から支える働きを持ちます。息を吸うときに肋骨が横に広がり、吐くときにお腹をやさしく締める呼吸を繰り返すことで、腹横筋が機能的に働き始めます。筋トレのように回数を重ねなくても、毎日の呼吸練習だけで下腹の印象が変わる人も少なくありません。

骨盤底筋と体幹の連動

骨盤の底にハンモックのように広がる骨盤底筋は、横隔膜・腹横筋・多裂筋と一緒に働くことで下腹を内側から支えています。これらは「コアユニット」と呼ばれ、協調して働くことで腹圧が安定し、ぽっこり下腹の改善につながります。骨盤底筋が弱いと呼吸のたびに腹圧が逃げ、下腹だけが膨らんで見える原因になります。ピラティスでは呼吸と動きを通してこの連動を再学習できるため、根本的な改善が可能です。

下腹を引き締めるピラティス効果

ピラティスが下腹を引き締めると言われる理由には、深層の体幹筋である「腹横筋(Transversus Abdominis)」の活性化があります。腹横筋はお腹を内側から包むように支える天然のコルセットと呼ばれ、下腹部を安定させる最も重要な筋肉の一つです。

近年の研究では、ピラティスの特定動作(デッドバグ、レッグリフトなど)を行っている間に、腹横筋の厚みが有意に増加することが確認されており、動作中にしっかりと筋肉が機能していることが示されています。

つまり、ピラティスは「脂肪燃焼」ではなく「体幹の筋肉を内側から機能的に鍛え直す」ことにより、下腹のたるみやぽっこり感を根本から改善するアプローチと言えます。特にデッドバグなどの動作は、初心者でも安全に取り組める一方で、深層筋への効果が高いと報告されています。

ピラティス動作中に、腹横筋(TrA)の筋厚が有意に増加することが確認されています。特に「デッドバグ」などのエクササイズが、下腹部の引き締めに効果的である

Transversus Abdominis Ultrasound Thickness during Popular Trunk–Pilates Exercises in Young and Middle-Aged Women (2023) —
PubMed Central

このように、ピラティスは見た目のシェイプアップだけでなく、身体の内側から支える力を育てることで、再発しにくい・戻りにくい下腹ケアを実現します。継続することで姿勢や呼吸も整い、より安定した体幹を取り戻すことができます。

体幹を安定させるピラティス効果

ピラティスは、ただ筋肉を鍛えるのではなく「呼吸」と「姿勢制御」を通して、身体の内側にある体幹(コア)を安定させることを目的としたエクササイズです。特に、横隔膜や腹横筋などの深層筋を連動させることで、骨盤や背骨がしっかりと支えられるようになり、ぽっこりしやすい下腹部の引き締めにもつながります

実際の研究では、姿勢や体幹の安定性が低い女性大学生66名を対象に、ピラティスと呼吸法を組み合わせたトレーニングを実施した結果、姿勢スコアとバランス能力が有意に改善されたことが報告されています。

このような体幹の安定は、単に見た目の美しさだけでなく、下腹のたるみや姿勢由来の腰痛など、さまざまな悩みの根本改善につながります。特に在宅ワークやスマホ使用で崩れやすい姿勢を整えることで、日常生活の中でも腹圧が維持しやすくなり、自然と下腹が引き締まりやすい身体へと変化していきます。

ピラティスと呼吸法を組み合わせたトレーニングにより、姿勢の安定性と体幹の制御能力が有意に改善された

参考論文: Effects of Pilates combined with breathing exercise on lung function, body posture and postural stability among female college students (2025) —
PubMed Central

これは見た目の姿勢改善だけでなく、下腹部の安定性向上にも寄与する重要な変化といえます。体幹の安定性が高まることで、骨盤や背骨のアライメント(配列)が整い、下腹のたるみや歪みが改善しやすくなります。ピラティスは一時的な筋トレでは得られない、本質的なボディメイクの土台になると言えるでしょう。

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ピラティスが下腹に効く理由

  • 腹横筋を呼吸で使えるようになる
  • 骨盤底筋と体幹の連動が高まる
  • 研究でも下腹の引き締め・体幹安定の効果が示されている

このように、ピラティスは単なる腹筋運動ではなく、身体の内側の仕組みを整えて下腹を支える力を取り戻すエクササイズです。短期的な変化よりも、継続によって根本的な改善が期待できます。

続けるほど変わる下腹ケア

始めて数ヶ月で感じる小さな変化

ピラティスを始めて1〜3か月ほど経つと、多くの人が「お腹に力が入りやすい」「姿勢が少し楽になった」といった小さな変化を感じ始めます。これは筋肉が急に大きくなるのではなく、腹横筋や骨盤底筋といったインナーマッスルが「使える状態」になってきた証拠です。見た目の大きな変化はまだでも、この段階を経て下腹が少しずつ締まりやすくなります。

半年〜1年で姿勢と体型が定着

半年以上継続すると、姿勢や呼吸のパターンそのものが変わり、体型の定着につながります。腹圧を保った状態で日常を過ごせるようになると、ぽっこり下腹が戻りにくい身体に変わっていきます。特にデスクワークや産後で崩れやすい骨盤の安定性も向上するため、腰痛や肩こりといった不調の軽減にもつながります。

停滞期を乗り越える工夫

途中で「効果が感じられない」と思う時期が訪れることもあります。そんな時は新しいエクササイズを取り入れたり、専門家にフォームをチェックしてもらうことで停滞期を超えやすくなります。また、トレーニングの強度を上げるのではなく、正確さを意識することで下腹への効果はさらに高まります。

食事と睡眠とのバランス

ピラティスの効果を最大化するには、生活習慣も欠かせません。バランスの良い食事で内臓脂肪の蓄積を抑え、十分な睡眠で筋肉の回復とホルモンバランスを整えることが大切です。無理な食事制限よりも、整った生活リズムを維持する方が長期的に下腹の改善につながります。

期間 身体の変化 意識すること
1〜3か月 腹横筋が働きやすくなる 呼吸と姿勢を意識する
半年 姿勢が安定し体型が変わる 正しいフォームを継続
1年〜 下腹が定着し戻りにくい 生活習慣も整える

変化を実感できるまでには個人差がありますが、共通して言えるのは「続けるほど身体が整い、下腹が引き締まっていく」ということです。無理なく継続する仕組みを作ることが、結果的に最短で効果を得る近道になります。

実際に継続して取り組んだ方の変化は下記の記事でも紹介しています。リアルな体験談はモチベーションにもつながるので、ぜひ参考にしてみてください。

下腹だけじゃないピラティス効果

姿勢改善で腰痛予防

ピラティスは下腹の引き締めだけでなく、姿勢改善にも効果的です。猫背や反り腰の改善により、腰椎への負担が減少し、腰痛予防につながります。体幹の筋肉が安定すると日常動作がスムーズになり、長時間のデスクワークでも疲れにくい体を維持できます。

深い呼吸でストレス解消

胸式呼吸が習慣化している人は、交感神経が優位になりやすく、心身ともに緊張状態が続きがちです。ピラティスで行う横隔膜を使った呼吸は、副交感神経を高め、リラックスした状態を作り出します。自律神経が整うことで、睡眠の質向上やストレス軽減も期待できます。

若々しい見た目をキープ

ピラティスは、姿勢・呼吸・代謝を整えることで、内側から若々しい印象を引き出すエクササイズです。
特に中年期以降は、猫背や代謝の低下が「見た目年齢」に大きく影響します。体幹が安定して背筋が伸びると、首やデコルテがスッキリ見え、呼吸が深まることで肌の印象にも変化が表れます。
実際に「背筋が自然と伸びた」「表情が明るくなった」と感じる人も多く、見た目の変化を実感しやすいのも特徴です。

以下に、ピラティスによって得られる主な効果をまとめます。

効果 身体への影響 日常生活での変化
姿勢改善 体幹の安定と柔軟性の向上 背筋が伸びて若々しい印象に
呼吸改善 深い呼吸による自律神経の安定 ストレス緩和や睡眠の質向上
代謝向上 基礎代謝量(BMR)の増加 肌や体型にハリが出やすくなる

このような見た目や体感の変化は、科学的にも裏付けられています。

12週間のピラティス実施により、姿勢制御能力・柔軟性・筋力・基礎代謝が有意に向上したことが報告されています。これらの変化は、見た目や活力を保つうえで重要な要素です。

参考論文: Effects of a 12-Week Pilates Program on Functional Physical Fitness and Basal Metabolic Rate in Community-Dwelling Middle-Aged Women (2022) —
PubMed Central

つまり、ピラティスはただ下腹を引き締めるだけでなく、姿勢・呼吸・代謝といった「若々しさの土台」そのものを整えるエクササイズです。外見の印象を変えたい方こそ、日々の習慣として取り入れてみてください。

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下腹を整えることで得られる副次的なメリット

  • 腰痛や肩こりなどの不調が改善しやすい
  • 呼吸が深まりストレスが軽減する
  • 姿勢が美しくなり若々しい印象を与える

このように、ピラティスは「下腹をへこませる」目的だけでなく、全身の機能改善やメンタルケアにも役立ちます。だからこそ、一時的ではなく継続することで大きな価値を実感できるエクササイズなのです。

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